AUTOFOCUSセルフキャリブレーション


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AUTOFOCUSセルフキャリブレーション
  ハイライト
トレースチャネル毎に600 Mbit/s以上のトレースポートデータ転送速度を実現
最大40トレースチャネル
最大16 Gbit/sの全帯域幅
データアイ認識機能
78 ps 時間認識終端電圧の自動調整
全てのクロック&データチャネルに個別にスレッショルド電圧を自動調整
クロック遅延の自動調整
チャネル毎にデータ遅延を自動調整
自動トレースポートテスト
 
  はじめに
トレースポートでのデータ転送速度が600 Mbit/s以上のマイクロコントローラは、今では珍しくありません。有効データをサンプリングするためのタイムウィンドウはさらに狭くなっています。結果として、チャネル間の実行時間のわずかな違いやトレースチャネルとターゲットハードウェアの他の小さな欠陥は、トレース記録のエラーの原因となりやすくなります。そのため、サンプリングの瞬間を微調整することの重要性が増しています。モバイルアプリケーションに共通するように、トレースキャプチャ間にトレースされるべきアプリケーションが常時CPUを変更する場合は極めて重要です。


Link Support
テクニカルサポート
Appl. note High Speed Parallel Trace
Appl. note changing clock frequencies during trace capture
Appl. note Debugging your target hardware with Lauterbach's Eye-Finder




 

概念


高速パラレルバスのサンプリングは、波反射、コンポーネント公差、トレース長の相違、制限のあるパッドドライバー性能、信号結合などの影響を補うための特別なコンセプトを必要とします。これらは信号振幅の減少、ジッター、チャネル間スキューにつながる可能性があります。これらの問題を補うことのできないTPA(トレースポートアナライザ)は、理論上は高速データ転送速度をサポートしているとしても高速ターゲットをトレースすることができない可能性があります。しかしながら、本当の課題は、デジタル設計内で高速データを処理することではなく、情報を損失することなくターゲットからのトレースシグナルをTPAハードウェアに送ることです。AUTOFOCUS技術が実装されたトレースプローブはこの課題に対応しています!

 

自動調整


ローターバッハのTRACE32ソフトウェアは、トレースポートテストを含む最適なハードウェア構成のためのプッシュ・ボタン・ソリューションを提供しています。AutoFocusボタンを押すだけで小テストプログラムがターゲットにダウンロードされ、トレースポート上に最悪のシナリオのテストパターンが生じます。AUTOFOCUSが実装されたトレースプローブは、データアイを認識してレファレンス電圧を調整できるためクロックが安定し、データチャネルが広範なデータアイを持つことができます。最後に最も重要なことですが、各チャネルの最適なサンプリングポイントを計算して設定します。ハードウェアは自動的に以下の様に設定されます。

  • 理想的な終端電圧
  • 全てのクロック、データチャネルに対して個別に理想的なレファレンス電圧
  • 理想的なクロック遅延
  • 各データ行の理想的な遅延




上記の例は、ハーフレートで312 Mbit/sのデータ転送速度を持つ8-bit ETMv1.3トレースポートです。(トレースクロックの両エッジのデータ)上記の例は、完全なバスが有効なデータを持つ共通サンプリングポイントが一つもないことをご注意ください。チャネル間スキューを補うことのできないTPA(トレースポートアナライザ)は、実際には失敗します。一方で、AUTO-FOCUS技術が実装されたトレースプローブは、以下のように報告します。



データがクロックの両エッジに届くので、報告されているトレースポートクロック周波数は156 MHzです。しかし、CPUクロックは312 MHzです。

 

検証


最終的にハードウェア自動設定の結果は、キャプチャされたトレースデータとTRACE32ソフトウェアが既知する「ゴールデンパターン」と比較され、テストされます。トレーステストでは、"data capture o.k."または、問題に関する情報が報告されます。トレースポートテストの際に報告される情報は、初期段階でターゲットハードウェアのエラーの検出に役に立つため、非常に有益であることが立証されています。

率直に言えば、今日では誰もが「カット&ペースト」で作業しています。そのため、エラーを可能な限り早い段階で見つけるのが重要なのです。トレースポートテストは、エラー検出において強力なツールです。

単にボタンを押すだけで、裏で実施してくれるのです!(当然のことながら、コマンドラインを好まれる方には、TRACE32のGUIで表示されるものの全てはコマンドラインで実行することができます。)
 

アイファインダー


ローターバッハのTRAC32ソフトウェアをAUTOFOCUSプリプロセッサと組み合わせることで、ユーザーはトレースポートの物理的な拡張解析をすることができます。全ての動作中のトレースポートの現在のレファレンス電圧レベル用のデータアイを表示するtest.ShowFocusウィンドウに加えて、3次元表示を可能にするtrace.ShowFocusEyeと呼ばれる別のウィンドウがあります。時間(x軸)、チャネル(trace.ShowFocusではy軸、trace.ShowFocusEyeではz軸)に加えて、trace.ShowFocusEyeウィンドウのy軸にはデータレファレンス電圧が表示され、それによりユーザーは(AutoFocusプリプロセッサ内で)全てのトレースチャネルのデータアイを見ることができます。



 

最適なTPA(トレースポートアナライザ)の選択方法


ツール一式の購入を決める前に、お客様からお問い合わせをいただく質問事項は以下の通りです。

  • ツールが対応している最大トレースポートデータ転送率(コアクロック周波数ではない)はいくつですか?例えば、ローターバッハのツールは1.2 GHzを超えるコアクロック周波数に対応しています。例えば、ETMv1.x には4-bit Demux 、ETMv3.xの"1/4"モードでは、最大2.4 GHzまでです。しかし、これがお客様が本当に知りたい内容でしょうか?
    おそらくお客様が本当に知りたいのは、最大トレースポートデータ転送速度であって、多くのツールベンダーが報告するコアクロック周波数ではありません。
  • TPAにある設定/ホールドタイム要件と、ツールが対応する最大チャネル間スキューは何ですか?
    ターゲットボードはこの要件を満たすことができますか?
    考えてみてください。300 Mbit/sを超えるトレースポートデータ転送率の場合、バスは同期しません。実際に、上記の例を見ると、チャネル間スキューの桁はクロック周の半分です。(自動調整をご参照ください)
  • ツールが正常に接続されている実際のターゲットのトレースポートデータ転送速度はいくつですか?
  • それ以外の仮定が実際のハードウェアでテストされましたか?(例:テストパターンジェネレータ?)
  • TPAは一定クロック周波数の連続クロックを必要としますか?(例:TPAのクロックシフトがPLLで実行される場合)どんな要件がありますか?



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Last generated/modified: 02-Jan-2023